洒落たBGMの流れるカフェで、珈琲を飲みながら酒のことを考えている。今日はお休みだ。夜はいつもより少し手間をかけて料理を作り、好きな酒を呑む。絶対。
友人が、「歴史あるワイナリーのだよ」と誕生日にくれた赤ワインがある。でも今日飲むのは勿体無くないか。どうせならもっと特別な日に、特別な人と飲みたい。だったらジントニックにしようか。キンキンに冷えたジンとトニックウォーター、ライムも冷蔵庫に常備してある。いや、やっぱり普段買わないようなちょっと値の張るビールを買って、グラスも冷やして、ひとり贅沢にやっちゃおうかな。
わたしは大人になって本当に良かったと思う。酒のことを考えているとき、それに合う料理を作るとき、好きな人と乾杯をするとき、グラスに唇をつけたとき、ほろ酔いで語り合うとき、心から幸せ!!!!と思う。こんなにお手軽に幸せが手に入っていいのでしょうか。アル中ではありません。
ひとりで酒を飲むことも好きだし、ふたりで、大勢で飲むのも大好きだ。たまに「ひとりで飲むの、寂しくない?」と聞かれることがある(少し冷ややかな感じで)。答えは「え?ぜんぜん」です。好きな雑誌を読みながら、好きな映画を観ながら、好きな食べ物を食べて、酔っ払ったら寝られるなんて最高じゃん、と思っている。好きな人たちと飲んでいるときと、全く、楽しみ方が違う。
誰かと酒を飲む楽しさ、それは距離がグッと近くなる瞬間にある気がする。「飲みニケーション」という言葉を大学時代の教授が連呼していたけれど、これは本当。酒を飲み交わすことで生まれる親密さ。その場の空気を共有している一体感。わたしはそれが大好きだ。だから好きな人たちと飲んでいるとき、何度も何度も「最高」「幸せ」と言ってしまう。バカみたいに。それしか感想が出てこないから。
勿論、酒とは程よい距離感を保たないと痛い目にあうことは経験上分かっているし絶対に無理してはいけません。飲めない人に強要したり、危ない飲み方もダメ。きちんとマナーを守れば、酒はどこまでも味方をしてくれるし人生を豊かにしてくれる。
ようやく決断できた。今夜は少し贅沢なビールを買っちゃおう。スーパーに寄って帰ろう。洒落たカフェに来たのに酒のことだけを考えて終わった。アル中ではありません。
雨も上がったし楽しい夜はこれから。
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