最高。
この一言に尽きる。「雪がたくさんあるんだろうな…」「寒いんだろうな…」そんな不安がぶっ飛ぶほど、冬の石川は魅力に溢れていた。忘れないように書いておく。
まず近江町市場。至るところに蟹と牡蠣!地元の野菜や加工食品もたくさん並んでいて見るだけでも楽しい。二階があって、食事処が並んでいる。こちらは比較的新しい感じで綺麗だけれど、今回は市場の中にある魚売り場と直結している店で食べた。店の前に簡易的なテーブルとイスが並んでいてそれがすごく良い感じだった。わたしは寒鰤丼、恋人は蟹いくら丼。寒鰤は甘味があって、もっちり。旨みがたっぷりのあら汁もついてくる。海のある県はいいなあ、海の幸を食べるたびに憧れが爆発する。
次に石川を訪れる時は近江町市場を目的として来たい。10万円くらい握りしめて、蟹やら甘海老やら大人買いしたい。
それから電車で移動し、泊まったのは加賀温泉にある旅館。それぞれの旅館で送迎サービスをおこなっていて、旅館名の書かれた旗やボードをドライバーさんが持って待ってくれている。車で行こうか電車で行こうか迷っていたけれど、電車で正解。雪道の運転は気を使うしそれだけで少し疲れるから、それが軽減される。
今回泊まった旅館は本当に良かった。某予約サイトでは悪い口コミもあって少し不安だったけれど、これ以上ないくらい満喫、満足した。送迎バスから降りたらお出迎えされ、すぐに広いロビーでお茶菓子と加賀棒茶のサービス。温かいおしぼりが嬉しかった。女性は好きな浴衣を選べるサービスも。ズラーッと色とりどりの浴衣が並んでいて、自分の好きな色、柄のものが選べる。男性は緑か白の二種類。
部屋は広いし、大きな窓からは川と雪で真っ白に染まった木々を眺めることができた。年季の入った建物だけれど、部屋の掃除は行き届いているし必要備品は完備されていて不自由もない。夕ご飯の時間まで少しあったので大浴場で温泉に浸かった。大浴場は大きくて深さもしっかり、熱さもちょうどいい。41〜42度くらい。露天風呂もあって、雪見風呂ができる。雪がチラチラ降る中での温泉は最高。ソフトクリームのサービスがあって、お風呂を出たあとソフトクリームを作ってくれる。
夕食は部屋で出してもらえた。食事処もあって、部屋食か食事処での個室かは選べないようだったけれど。今回は部屋食だったので終始のんびり、ゆったり楽しめた。
夕食、本当にすごい。蟹づくしの会席を頼んでいて、口コミで「蟹も小さいし…」とか「これだけ?って感じでした」みたいな感想があったけれどとんでもない。茹で蟹がひとり一杯(蟹味噌もたっぷり!)、蟹すき、焼き蟹もあって、茶碗蒸しや最後に出てくるよもぎ蕎麦の上にも蟹!!!蟹以外にも柔らかな和牛のステーキや新鮮なお刺身まで…。日本酒と一緒にゆっくり楽しんだ。蟹と、日本酒。これ以上の組み合わせはない。結婚してほしい。
仲居さんが「最後に蟹すきのお出汁で雑炊を作るので、蟹を少し残しておくのがオススメですよ」と教えてくれた。お腹いっぱいだけれど、最後まで美味しいものを食べたい!!食べ物に貪欲なわたしは蟹味噌も残しておき、卵でとじられた雑炊の上に蟹味噌と蟹の身を乗っけて食べた。美味しすぎて笑った。もう蟹は当分食べなくても大丈夫です。
満腹…幸せ…の気分のまま、貸切露天風呂の時間になったのでそれも楽しんだ。檜の露天風呂いい。館内には卓球台もあって、恋人と超低レベルな接戦を繰り返した。掛け声だけは一丁前にやる。
部屋に戻ればもうお布団が敷いてあって、これこれ…旅館のいいところはこれだよね…と言いながら即座に寝転がる。夕食の時にお腹いっぱいで食べられなかったデザートを冷蔵庫に入れてくれていたので、それを食べて残ったお酒を飲み就寝。朝までぐっすり寝た。
朝食もお部屋に準備してくれた。寝起きのすっぴん浴衣姿で起きてすぐ食べられるの嬉しい。朝食もまたすごい量。浅利の味噌汁が小鍋に用意されて、熱々のままいただけたのが感動。ご飯のお供がたくさんあって、迷う迷う。白米おかわりしたいけどお腹いっぱい…幸せ…ちょっと横になろ…って感じでまだ敷いてある布団にゴロン。旅館最高〜〜〜〜畳最高〜〜〜布団最高〜〜〜お洒落なホテルじゃこうはできない。
そのあと朝風呂に入ってからチェックアウト、帰りも駅までバスで送ってもらえる。なんの不自由もなく100点満点の旅館だった。また行く。
2日目は金沢観光。兼六園でその景観を楽しんだ。冬の兼六園いいなあ。緑と白のコントラストがとても綺麗だった。足元は雪で悪いので、ちゃんと滑らない靴かブーツで。寒いけれど、雪が積もっていたり曇り空の分、身体が芯から冷え込む…ってことはなかった。長野のほうが沁みる寒さだ。
お昼ご飯は少し歩いてターバンカレー本店。
金沢カレーは以前、金沢出身の友人が買ってきて家で千切りキャベツを乗っけて食べさせてくれた。それがすごく美味しかったのを覚えている。恋人は一番人気のLセット。ロースカツとハンバーグ、ウインナーがのっている。わたしはロースカツカレーの小にした。ご飯茶碗一杯が小、二杯が中、三杯が大。黒くてドロッと濃厚なルーがご飯に満遍なく掛かっている。ロースカツは揚げたてサクサク、千切りキャベツを混ぜながら食べた。おいしい!金沢カレー好き!先割れスプーンがまた良い。「ターバンカレー本店」、店内がめちゃくちゃ狭いので行列ができるんだけれど店員の方の仕切り具合が絶妙でそんなに待たずに入れた。他の金沢カレーのお店も行ってみたい。
そこから腹ごなしにひがし茶屋街まで30分くらいかけて歩いた。ふたりで話しながら歩くとあっという間。あんまり歩きたくない場合はバスも通っているので丁度良い時間のバスに乗ればいい。
ひがし茶屋街はカフェや茶房がたくさんあって、休憩がてらお麩専門店に隣接しているカフェに入った。大好きなよもぎ麩のあべかわと、熱い焙じ茶。もちもちプルプルつるつるで本当に美味しい。恋人は生麩のお汁粉を食べていた。初めて生麩を食べたらしく美味しくて感動していた。
ひがし茶屋街では、着物をきた女の子やカップルがたくさんいてとても可愛かった。少し前に着物を着ている観光客を批判するような記事を見たけれど、実際に出会うと華やかで街に映えていて素敵。着物を着ると歩き方や動作も自然としなやかになるのだと思う。女の子、どんどん着物をきてほしい。わたしもいつか着たいなあ。
そこからまた歩いて金沢駅に戻った。 恋人もわたしも歩くのが苦じゃないタイプなので、街並みを見ながらゆっくり楽しめた。バスはちゃんと通っているし、土日は大人100円で乗れる。フリーパスも500円で買えるらしいから、バスで金沢市内を巡っても楽しいかもしれない。
とにかく冬の石川、最高でした。寒波到来の中行ったけれど雪も思ったほど積もっていなかったし、日本海側は曇が多いせいか冷え込みも柔らかい(気がする)。長野県に帰ってからの寒さが厳しすぎて、お風呂を沸かし思い出に浸りながら湯船に浸かった。
絶対に、また行く。
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